Q & A  ニードルバルブ(流量調節弁)付流量計

ニードルバルブ選定について

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Q5. 面積流量計でニードルバルブ(流量調節弁)付の場合に
    VALVEが2次側(上)に付いている形式と1次側(下)
    に付いている形式がありますが選択する場合の基準はどうすればよいのですか?


A5. 弊社のニードルバルブ(流量調節弁)付流量計 型式:GMF−N PGF−N
    気体用 MP-MCF-SN などがあります。                  

PGF-N  バルブ2次側

PGF-N   バルブ1次側

型式:PGF−N <VALVE 2次側>

型式:PGF−N <VALVE 1次側>

    
 


    PGF−Nを例にすると

         VALVE 2次側形式を選定する基準は

    [気体の場合]
    気体圧力が加圧状態の場合はこの形式を選定します。
    そして流量計設定圧力(流量計目盛設定圧力)は1次圧力とします。
    
    2次側が負圧の場合はこの形式を用います。
    流量計目盛設定圧力を大気圧(0MPaG=1atm)で製作し、2次側のバルブ
    で制御します。流量計内部は常に大気圧になり、2次側のバルブ
    で制御することによりフロート上部に背圧を与えることによりフロートが安定します。
    流量計内部を負圧にしてしまうとフロートが不安定になりハンチングが発生します。

    [液体の場合]
    原則としてこの形式を選定します、2次側にVALVEがあることで
    2次側配管の負荷変動の影響を受けにくいためFLOATが安定します。

1次側圧力20kPa(G)の場合は流量計目盛設定圧力は20kPa(G)です。VALVE以降の圧力は2次側負荷によって変化しますが、流量計目盛設定圧力には影響しないので流量誤差は発生しません。
ただし、1次側圧力20kPa(G)はVALVE開度に見合った供給流量がないとVALVEを開いたときに1次側圧力が下がる場合があり、このときは流量誤差が発生します。


 



    VALVE1次側タイプを選定する基準は

    [気体の場合]
    気体2次圧力が大気圧(0MPaG=1atm)状態の場合はこの形式を選定します。
    そして流量計設定圧力(流量計目盛設定圧力)は1atmとします。
    ただし、2次圧力が変動する場合はフロート2次側に背圧が加わらないために
    フロートが不安定になりますので、このような場合は2次側VALVE付きを
    使用するとフロートが安定します。

         この形式で2次側加圧で使用するとVALVEで流量調節するたびに
    2次側の圧力が変化してしまい目盛設定圧力と異なってしまうために
    常に圧力を補正しなければならず現実的な使用ができません。

    
    [液体の場合]
    2次側の圧力が安定しない、負荷変動がある場合にこの形式を選定
    するとFLOATが不安定になる場合がありますのでお薦めしません。

    結論として、気体でも液体でもバルブ1次側を選定する必要は無く
    2次側付きタイプを選定しておけば万能と云えます。
  
 

2次側圧力を1atm(大気圧)で使用する場合は、1次側圧力20kPa(G)の場合でも流量計目盛設定圧力は1atmです。VALVE以降の圧力は2次側負荷によって変化しますので2次側に負荷があってはいけません。2次側に負荷があると流量誤差が発生します。 また2次側の負荷の影響でフロートが不安定だったりハンチングが発生する場合があります。

1次側圧力20kPa(G)は変化してもかまいません、2次側に負荷がなければVALVE以降は常に1atmですので1次側圧力変化に関係なく流量誤差にはなりません。

 

なお注意して頂きたいことは、付属のVALVEは流量調節を目的にしていますので
配管流れ閉止の目的で締め切りするとVALVE先端部品を破損してしまうことが
ありますので、締め切っての使用はなさらないでください。
締め切りを頻繁にする必要がある配管の場合は別途閉止弁(STOP VALVE)を設置してください。


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