Q & A 面積流量計

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気体編(流量の補正)

Q1. N2窒素ガス用流量計で設計仕様圧力が500kPa(G)なのですが
    実際に流れている圧力が200kPa(G)です、流量に誤差が出るのでしょうか?
    仕様:N2密度1.25kg/m3(ntp)、最大流量値20m3/h(ntp)、仕様温度20℃
    現在の指示値10m3/h(ntp)の場合

A1. 面積流量計では設計仕様と異なる条件で流れた場合には流量の補正
    が必要です、異なる条件とは「流体密度」、「圧力」、「温度」です。

面積流量計の補正式 気体用 SI単位  
気体の流量補正式

上記式に数値を代入して計算すると
Q1:実流量 (真の流量) 体積流量 m3/h(ntp)
Q0:目盛読み(流量指示値) 体積流量 m3/h(ntp)
ρ1:異なる気体の密度 kg/m3(ntp)
ρ0:目盛記載の気体の密度 kg/m3(ntp)
P1:異なる圧力 kPa(G)
P0:目盛記載の圧力 kPa(G)
T1:異なる温度
T0:目盛記載の温度
目盛記載の気体の密度 ρ0 ρ0 1.250
異なる気体の密度     ρ1 ρ1 1.250
目盛記載の圧力      P0 P0 500
異なる圧力          P1 P1 200
目盛記載の温度      T0 T0 20
異なる温度          T1 T1 20
目盛記載での気体密度 6.914 kg/m3(OP)
異なる圧力での気体密度 3.464 kg/m3(OP)
補正係数 0.708
目盛最大値 20.00
目盛の読み(流量指示値) 10.00
実流量(補正後の流量) 7.08 m3/h(ntp)
誤差率 % F.S. フルスケール 14.6 % F.S.
誤差率 % R.D. リーディング 41.2 % R.D.

*  (ntp)とはノルマル状態と云い
  0℃、0Pa(G)=1atmの状態での気体の容積。
  (OP)とはオペレーション状態を云い
  操業状態の温度、圧力での気体の容積。
kPa(G)は大気圧基準を表す。

 補正の説明:上式のQ0×の右側の式部分を「補正係数」と呼び「流量読み値」に
 補正係数を乗じた値が実流量(真流量)となります。
 上の場合では目盛の読み 10 に 0.708 を乗じた、7.08 が実流量となります。

 上記例の計算式:エクセルはこちらよりダウンロードできます→ エクセル計算式 

  上記例は技術資料でも扱っています。


 

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